「ダブルスの動き方がイマイチ分からない。基本的な動き方や練習方法にはどんなものがある?」
ダブルスは強い選手同士が組めば勝てると思っている人も居るかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。上手に互いの力を生かし合わせれば1+1が3や4になることもありますが、逆に基本の動きもまともに行えていないペアであれば、いくら個々の能力が高くても力は半減してしまうでしょう。
今回は、そんなダブルスの基礎のひとつである動き方と、その練習方法について見ていきたいと思います。ここをしっかりとマスターすれば、ダブルスで格上の相手に勝つことも夢ではありませんよ!
卓球 ダブルスの動き方は?
ダブルスの動き方は、選手の利き腕の組み合わせで変化します。ペアであれば当然パートナーの利き腕は分かっているかと思いますので、お互いの利き腕の組み合わせに合った動き方を覚えましょう。
こちらでは画像を用いて図解で動き方を解説していますが、どちらもフォア面に打球が来た場合を例に紹介しています。
ダブルスの動き方1 右利き同士のペアor左利き同士のペアの場合は?
利き手が右利き同士、または左利き同士の場合はこの画像のような動き方になります。①で打球後②へ動き、それと同時にパートナーは③→①へ移動すると言う動きを繰り返します。
上から見ると三角形のような動き方ですが、実際のプレーではこのような直線的な動きではなく円を書くように動きます。
もちろん、ルールでこう動かなければいけないと決まっているわけではありませんが、これがダブルスの基本の動き方となっています。
しかし、実際に試合を行えば分かりますが、この通りの動き方のみで勝つことは正直難しいです。相手ペアはこちらが返球しにくいコースを意図的に狙ってくるため、どうしても例外的な動きで行動がバラバラになってしまうからです。
とは言ってもやっぱり基本は大事で、基本も行えていないペアは臨機応変な対応もできませんので、まずは基本的な動き方からしっかりと身に付けると良いと思います。
ダブルスの動き方2 右利きと左利きのペアの場合は?
利き手が左利き(サウスポー)と右利きで別れる場合は、この画像のような動き方になります。打球後はパートナーの妨げにならないよう、なめ後ろに下がります。カタカナの「ハ」の字の動き方ですね。
こちらもルールでこう動かなければならないと決まっている訳ではありませんが、これがダブルスの基本の動き方となっています。
利き手が異なるペアは、双方の邪魔にならない場所で互いにフォアハンドで構えることが出来るため、利き手が被っているペアよりも有利となります。
石川佳純選手と吉村真晴選手、大島祐哉選手と森薗政崇選手のように、世界選手権でメダルを取るペアのほとんどはこの組み合わせです。
ちなみに、ダブルスの場合はサーブ範囲が決まっているためレシーバーが有利です。サーブの打球後はすぐにこの形で動けるようペア間で動き方を認識すると共に、予め戦略のサインも決めておくと有利に試合を運べるでしょう。
卓球 ダブルスの練習方法は?
二人が交互に交代しながら打球するダブルスでは、いかに素早く動けるかが重要になってきます。打球した後はスグにパートナーにポジションを譲らなければ、取れるボールも取れなくなってしまいますからね。
試合の時にそのような後悔をしないためにも、普段からペア間でしっかりと動き方の練習を行って、フットワークを軽くしておくと良いでしょう。今回は多球練習を紹介しています。
【多球練習とは】
- 大量のボールを送球者が次々に送り出す練習方法です。通常のラリーと異なりミスをしても練習が続けられるため、ダブルスの練習にもとても向いています。
また、通常のラリー以上のピッチで送球することも可能なので、瞬発力や俊敏性、反応速度の鍛錬にも使えます。
多球練習は初心者から中級者、上級者まで幅広い選手がメニューに取り入れている練習方法です。
ちなみに、これから紹介する練習はレシーブをきちんと行えるという前提がありますので、レシーブが苦手な方はまずはそこから克服しましょう!
ダブルスの練習方法1 右利き同士のペアor左利き同士のペアの場合は?
利き手が右利き同士、または左利き同士の場合はこのような多球練習を行いましょう。打球後は台の外へ素早く動いてパートナーの打球へ交代します。パートナーが打球すれば再度自分が打球を行う順番となります。
最初はゆっくりとした間隔でボールを出してもらい、慣れてくれば間隔を狭めていくと良いでしょう。
また、パートナーと衝突しないように、と気を使い過ぎるとフットワークが悪くなってしまいます。あくまで追うのはパートナーの動きではなくボールの動きですので、ボールを意識して移動するのがコツです。
上記はフォアサイドの練習でしたが、バックサイドの練習はこのようになります。回転方向が反対になるので間違えないようにしてください。
何故回転方向が反対になるのかと言うと、次のボールをパートナーが打球しやすくするためです。打球後は台の外へ移動しなければ、返ってきた球を返す際にパートナーと衝突してしまいますからね。
移動の目的はパートナーの打球スペースの確保だと覚えておくと良いでしょう。
ダブルスの練習方法2 右利きと左利きのペアの場合は?
利き手が左利きと右利きで別れる場合は、このような多球練習を行いましょう。利き手が異なる場合にはスムーズな移動が可能なので、最初からそこそこ早いピッチで送球を行っても返球できるはずです。
慣れてくれば更に送球ピッチを早くするか、移動場所が対角線となるようにクロスで送球しましょう。
送球位置が対角線で、ピッチをある程度早くしても返球できれば、しっかりとダブルスのフットワークが身に付いているということです。衝突に注意しつつ、フリーのラリーを行ってみると良いでしょう。次の課題が見えてくるはずです。
フットワークがイマイチと言う方は、次に紹介する練習方法を行ってみてください。家の中でも出来ますので、自主トレのひとつに組み込むと良いでしょう。
卓球のダブルスでフットワークを上達させるコツは?
ここまで、『動き方』と『練習方法』を見てきましたが、フットワークがとても大切だということがお分かりいただけたかと思います。
打球後はパートナーの邪魔にならないよう素早く避けて、次の自分の順番には最も打球しやすい場所まで素早く移動する。口で言うのは簡単ですが、実際にやってみるとなかなか上手くいかないものです。
このフットワークを効率よく上達させるには、スポーツテストにも取り入れられている反復横跳びが非常に効果的です。単純な反復横跳びでなく、実際にラケットをきちんと持って自分のニュートラルな構えで跳ぶのも良いですね。
足の動きとボールを打つタイミングがバラバラにならないよう意識しつつ、なるべく早く移動してください。
上達のコツは、反復横跳びの際にラリーのイメージトレーニングをすることです。飛んできた打球に飛びつき、その後スグにスペースを開けるイメージで行うと良いでしょう。反復横跳びの際にスイング(素振り)を取り入れてもいいですが、周りの環境には注意が必要です。
可能であれば鏡の前で行うと、上半身と下半身のズレが目に見えて分かるためオススメです。こちらの練習は、ダブルスだけでなくシングルの実力強化も期待できるので一石二鳥ですね!
卓球 ダブルスの動き方と練習方法!まとめ
ここまで、ダブルスの動き方と練習方法、フットワークの上達方法を見てきましたが、結局のところダブルスに一番大事なのはパートナーとの意思疎通だと思います。
やはり人には合う合わないがあり、しっかりと意思疎通が行えるパートナーであればすぐにダブルスの技術も向上します。一方、相性の悪いダブルスであれば上達スピードが遅い上に、衝突してしまうことも少なくないでしょう。(体の衝突も心の衝突も)
顧問が全て決めてしまうという場合はどうしようもありませんが、パートナー選び・組み方は慎重に決めることをオススメします。
当ブログでは、この他にも卓球に関する内容を複数紹介しています。良ければ併せて参考にしてみてください。
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