スギやヒノキ、ブタクサやイネなど、日本には様々な花粉が1年中飛んでおり、もはや国民病とさえ言われる花粉症。「薬なしでは外には出られない!」と言う人も少なくないでしょう。
しかし、風邪やインフルエンザの薬と同じように花粉症の薬にも副作用は存在します。こちらでは花粉症薬の副作用や併用の危険性に併せ、眠気や頭痛などの副作用を対策するための重要点を紹介しています。
1年中飛んでいる花粉を飛散時期別に紹介した記事はこちらです。この機会にあなたがどの花粉のアレルギーを持っているのか確認しておきましょう。
花粉症薬の副作用にはどんな症状がある?
どんな薬でも副作用があるように、花粉症薬にも副作用はあります。花粉症薬は症状が多いのが特徴で、ひとつの薬に30以上の副作用があることも珍しくありません。
こちらが一般的な花粉症薬の副作用一覧ですが、眠気や頭痛など一般的な副作用の他にも知られていない副作用は沢山存在します。
【花粉症薬の副作用一覧】
- 皮膚の症状
→発疹、発赤、はれ、痒み
- 消化器官の症状
→吐き気、嘔吐、口内炎、胃部不快感、腹痛、胃重感、胃もたれ感、腹部膨満感、食欲不振
- 精神神経系の症状
→めまい、不眠、頭痛、頭がボーッとする、しびれ感、悪夢、幻覚、幻聴
- 呼吸器の症状
→息苦しい
- 循環器の症状
→動悸
- 泌尿器の症状
→排尿困難、頻尿、血尿、蛋白尿
- その他
→むくみ、ほてり、胸痛、タンがからむ、倦怠感、鼻づまり、月経異常、苦味を感じる、味覚が弱くなる、女性化乳房、乳房が大きくなる
これらは多くの花粉症薬箱の裏面に「副作用の可能性が疑われる症状」として記載がある症状一覧です。
普段はあまりじっくり観ないと言う人が多いと思いますが、こうしてひとつひとつ確認してみると知られていない副作用も多くありますね。
例えば、悪夢はあまり知られていない副作用のひとつではないでしょうか。寝る前の服用を勧めている薬も多くありますが、まさかそれが悪夢に繋がる可能性があると思うと少し飲むのが怖いですよね。
ちなみに、薬によって悪夢を見るメカニズムは未だに解明されていないそうですが、それでも服用者の中の一定数の人は悪夢を見てしまう臨床結果が出ています。子供さんに飲ませる薬には、なるべく「悪夢」の副作用の記載が無いものを選んだほうが良いでしょう。
また、日々の食生活を見直して花粉対策を行うのも有効な手段です。花粉症対策に効果のある食べ物についてはこちらで紹介しています。
花粉症薬の副作用と併用の危険性とは?
花粉症薬の副作用については観ていただいた通り、とても多くの症状があることを分かっていただけたと思います。皮膚や消化器官など、身体の様々な部分に副作用の症状が現れる可能性がありますが、その中でも最も注意すべきは精神神経系の症状です。
過去にA型、B型のインフルエンザ治療薬としてタミフルが登場し、意識障害から来る異常行動で転落や飛び降りが複数発生したとし、世間を騒がせたことがありましたね。
このように、精神神経系の副作用は場合によっては死を招く可能性も充分にあります。タミフルは10代未成年の使用を原則中止する。という措置が取られましたが、市販薬の花粉症薬を使用する際には、このあたりの判断を自己責任で行う必要があります。
現代社会では車を運転する機会が多い人もたくさん居ると思います。そういった方は自分の命だけでなく、他人の命も奪う可能性があることを自覚し、花粉症の副作用をきちんと理解した上で服用しなければなりません。
最近の花粉症薬は日々改良が行われているので、安全性が高く、副作用の心配は少なくなってきているのが現状ですが、人によって薬が合う合わないというのは必ずあります。
初めて服用する薬の場合には、服用後身体に異常が出ても問題の無い環境で、なにか身体に異常が起きないかと言う服用テストを行うことをお勧めします。
特に、複数の薬を併用する際には成分の飲み合わせが悪く、眠気や頭痛などの副作用を増強させてしまう場合があります。併用はなるべく避けるのが無難ですが、どうしても併用しなければならない場合には現在服用している薬を持って行き、医師や薬剤師に確認した上で併用を行いましょう。
医師や薬剤師に確認を行った場合でも、初回の併用時には服用テストを行うことをお勧めします。
花粉症薬の副作用 眠気や頭痛対策に重要なことは?
眠気や頭痛を始めとした薬の副作用のリスク対策に重要なことは、用法用量を必ず守ることです。
「今日は花粉が多いらしいから、余分に1錠飲んでおこう。」と言った自己判断は厳禁です。また、手元に薬がないからと言って本来の目的とは異なった、病状の似た薬を使うこともやめましょう。
食後であれば食後、食前であれば食前と、正しいタイミングに正しい摂取量をきちんと水で飲むことで、最大の効果を発揮しつつ副作用は最小限に抑えられます。
薬に記載のある用法用量は度重なる臨床実験をもとに作られた、最良設計の飲み方です。より効果を上げるために余分に飲みたい気持ちも分かりますが、正しい用法用量を守りましょう。そして、可能な限り薬の併用を避けましょう。
【副作用を減らすポイント】
- 症状に合った薬を使用する
→花粉症対策を行いたいのであれば専用の薬を服用しましょう。同じ効用がある風邪薬で代用する。などの自己判断は危険です。
- 飲むタイミングを守る
→食前、食後、食間、頓服など決められた時間を守りましょう。
- 飲む量を守る
→自己判断で飲む量を増やしたり減らしたりするのはやめましょう。
- 水で飲む
→水以外のジュースやアルコール、お茶などで薬を飲んでしまうと薬の働きに影響を及ぼします。主作用や副作用を増強させる危険性があるのでやめましょう。
- 薬の併用を避ける
→一緒に飲んではいけない薬、飲み合わせが良くない薬があります。薬の併用はなるべく避けるべきですが、どうしても併用しなければならない場合には医師や薬剤師に相談の上、併用しましょう。
花粉症の薬を使ってくしゃみや鼻水、目の痒みを対策するのも有効な手段ですが、マスクの正しい付け方を知ることで、より効果的に花粉を遮断することができます。詳しくはこちらで紹介していますので併せてご覧ください。
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