PR

苔の種類を名前や画像と共に紹介!苔類、蘚類、ツノゴケ類の違いは?

テラリウムやアクアリウムが人気となったからなのか、最近は特に苔(コケ)に注目が集まっているように感じます。一口に苔と言っても数え切れないほどの種類がありますが、それぞれ違った美しさや特徴があり、見ているだけでも癒やされますよね。

 

今回はそんな苔の種類や特徴を名前や画像と共に紹介していこうと思います。テラリウムやアクアリウム、庭先、水槽など様々なシーンで利用できる苔の美しさも併せてお楽しみください。

苔の種類や名前を特定するための見分け方は?

苔の種類一覧を紹介する前に、苔の見分け方を知っておきましょう。苔類(こけるい)、蘚類(せんるい)、ツノゴケ類と言うように、苔は大きく分けて3つの種類に分けることが出来ます。それぞれに特徴があり、見た目も異なります。

 

これらの苔の見分け方や見るべきポイントを知れば、もっとたくさん苔の魅力が見付かるでしょう。道端で見付けた苔の種類を見分けることができれば嬉しいですよね。

 

また、苔の観察には持っておいたほうが良いアイテムもあります。いずれのアイテムも安いものであれば数百円程で手に入ります。いつでも何処でも苔を観察できるように鞄に忍ばせておきましょう。

 

苔の種類の見分け方と便利な観察アイテムはこちらで紹介しています。

苔の種類の見分け方!名前を特定するために観察すべきポイントは?
「こんなところにかわいいコケがある!これいいなぁ。何と言う名前の苔なんだろう?」 苔(コケ)に興味を持ち出すと、それまで何気なく通っていた道でも色々な苔が目に入るようになってきますよね。そして、好みの苔を見つけた際にはどうしても名前が気にな...

苔の種類を画像と共に紹介!苔類編

苔類と言えばゼニゴケが有名ですが、日本には他にも沢山の苔類が生息しています。

 

また、苔類は茎と葉が分かれているものが多く、他の種類よりも湿った場所を好んでいます。茎や蒴(さく)が柔らかく、非常につぶれやすくなっているのも特徴です。

 

【蒴(さく)とは】
 

苔の胞子が入っている部分で、内部で胞子が作られているところ。葉から蒴が伸びていることが一般的です。

 

苔の種類と名前 苔類1 ムクムクゴケ

とってもかわいい名前がついているムクムクゴケは、その名前の通りムクムクとした苔となっています。山地~低地に好んで生息するムクムクゴケは岩や倒木の上などで見られます。

 

写真の葉の先を見ていただければ細かな毛のようなものが見えますが、これは毛ではなく、細かく裂けた葉です。ルーペで観察してみても面白いでしょう。ムクムクゴケは湿地に生息していることが一般的です。

【ムクムクゴケの特徴】

  • 大きさ・・・2cm~15cm
  • 生息地域・・・北半球、本州~沖縄
  • 生息場所・・・山地~低地(倒木や岩上など)

苔の種類と名前 苔類2 コハネゴケ

世界中に1,000種類以上見付かっているハネゴケ科のひとつのコハネゴケは、とっても繊細で簡単に茎から葉が抜けてしまいます。観察の際には、なるべく苔に触れずに顔を近づけるようにましょう。

 

コハネゴケは日本にも多く生息していますので、皆さんのお家の近くでも見ることができるかもしれません。

【コハネゴケの特徴】

  • 大きさ・・・2cm~4cm
  • 生息地域・・・本州~沖縄
  • 生息場所・・・低地(樹幹や岩上など)

苔の種類と名前 苔類3 ニスビキカヤゴケ

クラマゴケモドキ科と言う特徴ある苔の多い科に属するニスビキカヤゴケは、一見するとイモ虫のようにも見えます。別名はウルシゴケとも言われており、名前に含まれる「ニス」「漆」からも分かるように、光沢のある苔です。

 

紐状をしたニスビキカヤゴケは食べることもでき、その味は「刺身のツマで使われるタデのように辛みを感じるコケ」とも言われています。

【ニスビキカヤゴケの特徴】

  • 大きさ・・・3cm~5cm
  • 生息地域・・・北海道~九州
  • 生息場所・・・山地帯(樹幹や岩上など)

苔の種類と名前 苔類4 ホソバミズゼニゴケ

ミズゼニゴケ科に属するホソバミズゼニゴケは、水辺や湿りっ気のある地面に群衆で見られます。アクアリウムやテラリウムにも人気があり、育てている方も少なくありません。

 

秋~冬になると葉の先の丸くなっている部分がそれぞれ分かれ、フリルのような見た目の無性芽をたくさん付けることもあります。

【ホソバミズゼニゴケの特徴】

  • 大きさ・・・2cm~5cm
  • 生息地域・・・全国
  • 生息場所・・・水辺(川や池のほとりなど)

苔の種類と名前 苔類5 ゼニゴケ

身の回りで最も見つけやすいのが、このゼニゴケではないでしょうか。苔好きな人であれば1度は目にしたことがあるはずです。

 

庭の片隅や露地畑などで見られるゼニゴケは人気(ひとけ)があるところに生えていることが多く、人間の居住に関係しているとも言われています。

 

写真の葉の上に付いているカップ状の丸いものは無性芽で、中には濃い緑色の無性芽がたくさん入っています。

【無性芽とは】

 

植物組織の一部が母体から離れて新個体となるために行う際にできる、繁殖するための器官のこと。

【ゼニゴケの特徴】

  • 大きさ・・・3cm~10cm
  • 生息地域・・・北海道~九州
  • 生息場所・・・露地畑、人家

苔の種類を画像と共に紹介!蘚類編

蘚類(せんるい)は他の種類に比べて比較的乾燥に強く、その手触りもカサカサしているものが多くなっています。

 

また、生息場所も広く、高山から家庭の植木鉢までいろいろな場所で見ることが出来ます。

苔の種類と名前 蘚類1クロゴケ

高山帯に生息するクロゴケは高さ1cmほどの小さな苔です。岩の上で見付かることが多く、鉱山の代表的な苔と言えます。

 

葉は卵のような形をしており、蘚類ですが中肋はありません。蒴が熟すと提灯のように膨らみ可愛らしい姿を見ることが出来ます。

【クロゴケの特徴】

  • 大きさ・・・1cm
  • 生息地域・・・北海道~九州
  • 生息場所・・・高山帯(岩上など)

苔の種類と名前 蘚類2 ネジクチゴケ

センボンゴケ科に属するネジクチゴケは山地や低地の日当たりの良い場所に生息しています。赤い色の蒴は非常にキレイで目を惹きます。

 

葉をルーペで観察すると、まっすぐ中肋が伸びていることが一般的です。

【ネジクチゴケ】

  • 大きさ・・・1cm~2cm
  • 生息地域・・・北海道~九州
  • 生息場所・・・低地~山地(地面など)

苔の種類と名前 蘚類3 ホンモンジゴケ

センボンゴケ科に属するホンモンジゴケは、東京都大田区にある池上本門寺で日本で初めて発見されました。その発見された場所をそのまま名前に付けられ、ホンモンジゴケと言う名前になったのだとか。

 

まるで芝生やマットのようにびっしりと生えていることが多く、ルーペでは中肋も確認できます。

【ホンモンジゴケの特徴】

  • 大きさ・・・0.5cm~1.5cm
  • 生息地域・・・本州~九州
  • 生息場所・・・銅イオンが多いところ(お寺や神社、人家など)

苔の種類と名前 蘚類4 タマゴケ

とても見た目が可愛らしいタマゴケは、名前の通り玉のような蒴がたくさんついています。この蒴が成熟すると、玉の一部が赤黒くなり目玉のような見た目になります。

 

葉には中肋もあり、葉の形は細長いのが特徴です。乾燥気味の地上でも見ることが出来るため、気を付けて見ていれば意外と身近で見付かるかもしれません。

【タマゴケの特徴】

  • 大きさ・・・4cm~10cm
  • 生息地域・・・北海道~九州
  • 生息場所・・・山地~地上(岩上など)

苔の種類と名前 蘚類5 スギゴケ

スギゴケは日本で最も有名な苔と言っても過言ではないでしょう。苔の中では大きい部類で、日本庭園にはつきものの苔です。

 

葉は厚みがあって不透明、蒴は白っぽい円形状の形をしています。葉の形はルーペで観察すると縁の方がギザギザしているのが特徴です。

【スギゴケの特徴】

  • 大きさ・・・1~5cm
  • 生息地域・・・北海道~九州
  • 生息場所・・・半日陰の土上

苔の種類を画像と共に紹介!ツノゴケ類編

ツノゴケ類は名前の通り、動物の角のような蒴(さく)を持っていることが一般的です。ぱっと見は普通の草のように見えるツノゴケ類も多いですが、逆に知っている人がみれば見分けがつきやすいです。

 

1年中角状の蒴が出ているわけではありませんので、蒴の有無だけでツノゴケ類かどうかを判断することは出来ません。

苔の種類と名前 蘚類 ニワツノゴケ

ツノゴケ類の中で最も有名なのが、このニワツノゴケです。畑や水田の近くで見ることが出来るため、目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。

 

写真の蒴は茶褐色に色づいていますが、伸び始めた頃は全体的に緑色です。全国で見ることが出来るので、皆さんも1度畑や水田の近くを通る際には探してみましょう。

【ニワツノゴケの特徴】

  • 大きさ・・・1cm~3cm
  • 生息地域・・・全国
  • 生息場所・・・低地の畑や水田付近、庭

コメント