「七夕にそうめんを食べる理由ってなんだろう?どんないわれがあるの?」
夏の風物詩のひとつとして知られる七夕の日に、そうめんを食べた記憶がある方も少なくないことでしょう。
暑い夏の日に食べるそうめんは格別な美味しさがありますが、実は7月7日にそうめんを食べるようになった理由はきちんと歴史に残っているんです。
今回はそんな七夕にそうめんを食べるようになった由来と、そうめんを食べることによって得られると言われる3つのいわれをご紹介していこうと思います。
七夕にそうめんの由来は何?
ご存知の方も居るかもしれませんが、七夕は中国から日本に伝わってきた行事のひとつです。
その歴史はとっても古く、今から1000年以上前になる971年の平安時代には、既に「七夕にそうめんをお供え物にする」と言うことを定めた記述が延喜式に残っています。
では何故、七夕の食べ物がそうめんになったのかと言うと、その昔、中国の皇帝の子供が7月7日に亡くなり、その亡くなった子供の魂が鬼神となり高熱が出る病を流行らせたと信じられていました。
町の人は鬼神となった子供の魂を鎮めるために、その子供が好んで食べていた索餅(さくへい)と言うお菓子を供えたところ、流行病はたちまち収まったと言い伝えられています。
索餅の写真
そのようなことがあってから、中国では7月7日の七夕の日に索餅を食べるのが習慣化していったそうです。
ただ、当時の索餅は固く舌触りも悪い食べ物で、小さい子供にとっては食べやすいものとは言えませんでした。
諸説はありますが、それが長い歴史の中で同じ小麦粉と言う原材料を使った、子供でも食べやすいそうめんに代用されるように成り代わっていったと言われています。
このことから分かるように、言わば索餅はそうめんの原型となる食べ物だったんですね。
七夕にそうめんの理由は何?
先にお伝えした通り、もともとは鬼神となった子供を鎮めるためにそうめんの原型となった索餅を食べだした訳ですが、現在では様々ないわれが知られています。
ここからは、そんなそうめんを食べる理由にもなっている、代表的な3つのいわれを見ていきたいと思います。
七夕と言えば、短冊に願い事を書くのがメインイベントになっていますが、そうめんを食べるいわれを知れば、更に七夕を楽しく過ごせるようになることでしょう!
七夕のそうめんのいわれ1 芸事が上手になる
昔の人は、そうめんの細く長い麺を糸に見立てて、織物が上手になるようにと願いを込めてそうめんを食べていたと言ういわれがあります。
ただ、現代では一般の人が織物を作る機会はほとんど無くなりましたので、そうめんを食べることで芸事全般が上手になると言われています。
子供に習い事を習わせているご家庭の方は、上達を願ってそうめんを食べると良いでしょう!
七夕のそうめんのいわれ2 恋が成就する
皆さんもご存知のとおり、七夕といえば織姫と彦星の七夕物語が有名ですよね。
1年に1度、7月7日にだけ会うことが許されている二人のお話は、説明するまでもなく周知されていることかと思いますが、その物語にあやかって七夕にそうめんを食べると恋が成就すると言われています。
心に想いを寄せている人が居る方は、恋の成就を願ってそうめんを食べると良いでしょう!
七夕のそうめんのいわれ3 健康になる
昔から小麦には毒を消すという言い伝えがあり、小麦を原材料に使ったそうめんを食べることで、これからも健康に過ごすことができると言ういわれがあります。
7月~8月頃は気温もピークに達し、夏バテや食欲低下も起こりやすい季節ですので、七夕のそうめんのいわれにあやかってみるのも良いですね。
特に体調が芳しくない方や、これからも元気に過ごしていきたい方は、健康を願ってそうめんを食べると良いでしょう!
七夕にそうめんを食べる地域は?
この記事を読んでくれている人の中には、「七夕にそうめんを食べること自体知らなかった!」と言う人も居るかもしれませんね。
実は七夕にそうめんを食べる習慣と言うのは、まだまだ全国的に広がっているものではなく、地域ごとに食べるものが違ったりしているのが現状です。
今でこそネットがあるので様々な情報を取り入れた七夕の過ごし方を行うことができますが、もともとは東北地方の北海道や仙台からそうめんを食べる習慣が広がっていったと言われています。
ちなみに私は和歌山在住ですが、七夕には昔から母がそうめんとチラシ寿司を作ってくれた記憶があります。
紹介したいわれがあるのを知ったのは後のことですが、おかげさまで現在では芸事も恋も健康も全てうまくいっています。
全てが七夕にそうめんを食べていたお陰かどうかは分かりませんが、今後もこの状態を崩さないためにも7月7日の七夕にはそうめんを食べ続けていきたいですね。
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