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松の内の意味とは?期間はいつまで?関西と関東で違う理由は?

「お正月時期になると松の内という言葉をよく耳にするけど、あれって一体どういう意味なの?」

 

松の内と聞くと、何やら縁起の良い言葉のように聞こえますが、キチンとした意味を知っている人は意外と多くありません。

 

ですが、日本人としてお正月を迎えるのであれば必ず知っておきたいことですので、是非この機会に松の内について覚えていただければと思います。

 

ここからは、そんな松の内の意味・期間・関西と関東で違う理由について見ていきましょう。

松の内の意味とは?

お正月の三が日を過ぎると仕事も始まり、普段の生活に戻る方も少なくないと思いますが、それ以降の日もお正月飾りはまだまだお飾りしたままですよね。

 

それでは、それらの飾り物はいつまでお飾りするのかと言うと、それは松の内が明けるまでです。

 

つまり、松の内とはしめ飾りや門松を飾っておく期間を指す言葉だったんですね。

玄関先に門松をお飾りしている様子

ちなみに、門松は年神様(お正月に降りてくる幸せを運ぶ神様)が来られる際の目印の役割、しめ飾りは邪悪なものが玄関を跨がないための結界の役割があるんですよ。

参考記事>お正月飾りの意味5選!しめ飾りや門松、鏡餅は何のため?

松の内の期間はいつからいつまで?

松の内の期間は地域によって異なるものの、基本的に関西は1月1日~1月15日まで関東は1月1日~1月7日までとなっています。

 

始まりはどちらも元旦の1月1日ですが、終わりは地域やお家の文化によって異なりますので、家族の人に毎年どうしているのか確認してみると良いでしょう。

 

ちなみに、松明け(松の内明け)と言う言葉もよく耳にするかと思いますが、これは文字通り松の内が終わることを告げる言葉で、松の内の最終日を指します。

 

松明けはいつ?

  • 関西の松明け:1月15日
     
  • 関東の松明け:1月7日

松明けと言うと、ついつい松の内が終わった翌日と考えてしまいがちですが、実際には最終日を指しますので、お間違いのないようにご注意ください。

 

そして、この松明けの午前中にお正月飾りを片付けることが一般的となっています。

 

片付けるとは言っても、毎年使い回すのではなく、毎年買い換えるほうが望ましいとされていますので、飾り物の処分方法についても併せて覚えておくと良いでしょう。

参考記事>お正月の玄関飾りはいつまで?処分方法や、しめ飾りの意味は何?

 

また、関西と関東では松の内の日付以外にも、これらの行事の日程も異なっています。

関西と関東で日程の違う行事

 
【関西の風習】

  • 松の内:1月1日~1月15日
  • 七草粥:1月7日
  • 小豆粥:1月20日
  • 鏡開き:1月20日

【関東の風習】

  • 松の内:1月1日~1月7日
  • 七草粥:1月7日
  • 鏡開き:1月11日

松の内が関西と関東で違う理由は?

同じ日本国内にも関わらず、なぜ関西と関東で松の内の期間が異なるのか気になりますよね。

 

実はこちらにもキチンとした背景があり、その歴史はとっても勉強になる面白い内容となっています。

 

親戚家族が集まる年末年始には良い話の種になりますので、知っておいても損はないでしょう。

親戚家族が集っている様子

元来、江戸時代までは、お正月の松の内は日本全国で1月15日まで、鏡開きは1月20日に統一されていました。

鏡開きとは?

 
鏡開きは鏡餅を割って食べる風習のこと。
 

松の内の5日後である1月20日に行われることが一般的だった。
 

尚、松の内の期間中は鏡餅に年神様が宿られるという云われがある。

しかし、江戸時代の慶安4年(1651年)4月20日に当時将軍であった徳川家光が亡くなり、それ以降、毎年4月20日が徳川家光の命日となったことでお正月の歴史が変わります。

 

当時の鏡開きの日付であった1月20日は、徳川家光が亡くなられた4月20日の月命日に当たり縁起が悪いとのことで、徳川幕府のお膝者である関東を中心に鏡開きの日を1月11日へと変更していきました。

 

ただ、鏡開きを変更した日付は1月11日であり、まだまだ松の内の期間中だったわけです。

 

「松の内の期間中は幸福をもたらす年神様がいらっしゃると言われているにも関わらず、その鏡餅を割るのはさすがに失礼なのではないか?」

 

と言う意見が挙がり、今度は松の内の日付を1月7日までに変更するよう働きかけられました。

 

しかし、当時の伝達網ではなかなか関東~関西まで情報がうまく伝わらず、その結果、幕府のお膝元である関東は松明けが1月7日に、情報伝達がうまく行われなかった関西は当時のまま松明けが1月15日となり、現代に至っているわけです。

お正月の松の内について まとめ

いかがだったでしょうか?

 

一口に松の内と言っても、年神様や将軍徳川家光、江戸幕府など、様々な歴史の重なりによって今の形が形成されていることが分かりますね。

 

こういった歴史がお正月飾りの1つ1つにありますので、もっと色々と知ってみると、また違った飾り物の表情が見えてきますよ。

 

こちらで紹介しきれなかったお正月飾りのダルマや獅子舞の意味・歴史ついては、こちらの『お正月飾りの意味5選!しめ飾りや門松、鏡餅は何のため?』で詳しく紹介していますので、併せて覚えて帰っていただければと思います。

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