ウクライナの科学者、Vladislav Kiselevさんが最大12年間、「充電不要」でスマホを動かせるバッテリーの開発に成功しました。
開発されたバッテリーはスマートフォンだけでなく、自動車のガジェットなどに電源を供給することが可能とのことです。(ソース)
自家発電バッテリー
今回開発されたマッチ箱のようなバッテリーはプロトタイプとなっているものの、既に4ヶ月間電力供給を行える結果が確認されており、彼の計算によるとその後11年間電力を供給し続けるとのこと。
世界中のバッテリーメーカーや研究者が、バッテリー技術向上を図っている中で、彼がプロトタイプの開発に成功したのは、トリチウムという元素を利用したことが挙げられています。
トリチウムは放射性元素のひとつで微量の電子を放出し、、と詳しい解説がなされているものの専門知識が無ければ理解するのは難しいでしょう(詳細はこちら)
分かる範囲で噛み砕いて説明すると、バッテリー自身が発電を継続的に行い、同時に供給も行えるとのことです。
充電不要の理由を聞くと納得できますが、バッテリーが自ら発電を行うというのは非常に興味深いですね。
放射能の危険性は無いのか
先に記載した通り、バッテリーに使用されているトリチウムは放射性元素のひとつです。
そこに問題は無いのでしょうか?いくらバッテリーが高性能だとしても人体に悪影響を与えるものである場合、実用化は難しいでしょう。
この問題について、現地のメディアが取材を行ったところ、次のような回答が得られたようです。
「放射性物質は複数存在し、トリチウムはその中でも人体に危険性のないもの。アメリカでは太陽光の発電パネルにも使用されている。」
このことから分かるように、人体に対する悪影響はいまのところ確認されておらず、アメリカでは既に実用化が進んでいるとのことです。
いつ実用化される?
現在はプロトタイプの開発で留まっているそうですが、このまま順調に開発が勧めば実用化も夢ではないかもしれません。
しかし、この製品を含めた様々な製品の多くが、実用化が成されないまま、研究が終了してしまうのも事実。
実用化に至るまでには、魔の川、死の谷、ダーウィンの海と言う3つの関門を突破する必要がありますので、難しいところでしょう。
結局実用化の時期がいつになるのかは、明確な時期の回答が行えない事に加え、今後大きな問題が見付かり、そもそも実用化自体が行われないと言うことも往々にして起こりえることです。
今回のプロトタイプの発表はユーザーとしては非常に魅力の大きいものとなっており、今後も開発進捗に注目していきたいです。
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