お盆の飾り付けに必ずと言っていいほど登場するのが、なすときゅうりに割り箸を刺した動物のような置物。
毎年お盆の時期になると到るところで見掛ける機会があると思いますが、一体どういった理由で置かれているかご存知ですか?
子供が集まるご家庭だと、「コレなに?」と絶対に質問されますので、是非この機会に覚えておくと良いでしょう^^
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お盆飾りになすやきゅうりで置物を作る理由は何?
なすやきゅうりで作られたお盆飾りは「精霊馬(しょうりょううま)」と呼ばれ、それぞれ別々の動物に見立てられています。
一体なんの動物に見立てられているかお分かりになるでしょうか?
野菜の見た目からは少々分かりにくいと思いますが、実は
- なすのお盆飾りは牛
- きゅうりのお盆飾りは馬
をそれぞれ表しているんです。
何故、なすときゅうりが牛と馬に例えられる元になったのかと言うと、ちょうど7月~8月にかけて収穫される、旬のお野菜だからと言われています。
一般的なお盆の飾り付けでも旬の果物やお野菜を用いるので、このあたりは至って自然ですね^^
お盆飾りのきゅうりの馬にはどんな意味がある?
馬に例えられたキュウリは、『ご先祖様があの世から戻る際の乗り物として使う』と言われています。
馬と言えば颯爽と駆けるイメージからも連想できるように、一刻も早くお家に帰ってこられるようにと言う想いが込められているんですね。
そう考えると、きゅうりの馬は祖霊にとってとっても大事な脚となりますので、必ず作ってあげたほうが良いと言えるでしょう!
近所のスーパーなどでもお盆の時期が近づくと、割り箸や果物とセットで売られているので、簡単に作ることができるはずです^^
また、ご先祖さまの祖霊が道に迷わないように行う、「迎え火」も忘れないように注意しましょう!カレンダーに迎え火の日付を書き込んでおくといいと思います(^o^)/
お盆飾りのなすの牛にはどんな意味がある?
牛に例えられたなすは、『ご先祖様があの世へ戻る際の乗り物として使う』と言われています。
牛を使って物を運ぶ「牛方(うしかた)」と言う仕事があるように、盆棚にお供えした供物を無理なく持ち帰っていただけるようにと言う願いが込められているんですね。
また、牛は馬と違ってゆっくりと歩きますから、馴染みのある景色を楽しみながら帰っていただけるようにと言う意味もあると言われています。
あの世への景色を楽しみながら供物をきちんと持って帰っていただくためにも、祖霊の脚となるナスの牛は必ず作ってあげたほうが良いでしょう!
また、ご先祖様の祖霊をあの世へ送り出す際には、「送り火」も忘れずに行ってあげてくださいね^^
お盆での飾り方は決まってる?向きや方角はどこが良いの?
ここまで「きゅうりの馬」と「なすの牛」の意味や由来について見てきましたが、飾り方についても併せて覚えておくと良いでしょう(^-^*)
- 祖霊を迎えるとき:内側(盆棚側)
- 祖霊を送るとき:外側(盆棚とは反対側)
※仏壇を使用されているご家庭でも向きは同じです。
ご先祖様が帰ってくるときは盆棚に向かってあの世から来るので、盆棚側。ご先祖様があの世へ帰るときは盆棚から離れるので盆棚とは反対側。と覚えると良いと思います^^
ご先祖様を迎える際のなすときゅうりの向き
ちなみに、きゅうりはよく反っている方が頭で、なすはヘタのある方が頭とされることが一般的です。
精霊馬の向いている方角がバラバラだとおかしなことになりますので、そのあたりはきちんとチェックしましょう(^o^)/
精霊馬の頭の向き
お盆飾りの処分はどうする?なすやきゅうりは食べても良いの?
お盆の送り火が終わった後、精霊馬達の処分に困られる方も少なくないと思いますが、もちろんそのまま捨てるのはNGですし、人が食べるのも良くありません。
そもそも、割り箸などで野菜に切り口を作った状態で3日~4日置きっぱなしにしているわけですから、衛生面でも心配ですしね^^;
それでは、どうやって処分するのが正しいのかと言うと・・・
- 塩でお清めを行ってから捨てる
- 庭先などの土に埋める
と言う捨て方をすることが一般的です。
処分する際には祖霊を運んでくれたことに感謝を込めて、「ありがとう」の一言くらいは言ってあげたいですね。
ただ、ご家庭によってはその地域ならではの処分方法をとることも珍しくありませんので、そう言う場合はご家族のこれまでのやり方で進めれば問題ないでしょう。
お盆飾りの意味 まとめ
いかがだったでしょうか?お盆に飾るキュウリやナスについて覚えていただけましたか?
私が子供の頃はさほど興味のある行事ではなく、むしろお盆休みの期間をどうやって過ごすかと言う自分の楽しみばかりを考えていましたが、大好きだった祖母が亡くなってからは弔いの気持ちを送ることのできるお盆の大切さが分かりました。
生きている間にまだまだ話したかったことはあったのですが、今ではお盆に帰ってきているであろう祖母の霊魂と会話するのが一番の楽しみとなっています。
また、そんな祖母を含めたご先祖様達を運んでくださる、ナスとキュウリの精霊馬達にももっと感謝しないといけないなぁとこの記事を書きながら感じました。
皆さんも是非今年のお盆は、お世話になったご先祖様達に楽をさせてあげる意味でも、ナスとキュウリの精霊馬を盆棚・仏壇に作ってみてはいかがでしょうか?
当ブログでは、この他にもお盆の過ごし方に役立つ内容を複数紹介しています!
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