防水機能付きのスマートフォンは数多く存在しますが、石鹸やハンドソープで洗っても良いとされているデバイスはほとんどありません。
スマホに多くの雑菌が付着しているのは過去の記事で紹介した通りです。では何故、防水機能が付いているにも関わらず、洗剤でデバイスを洗ってはいけないのでしょうか?
防水性能の低下
石鹸やハンドソープ等の洗剤で洗ってはいけない理由のひとつに、防水機能の低下が挙げられます。
防水スマホには内部に水が侵入しないよう、イヤホンキャップ等にゴムが使用されているのは周知のことでしょう。これにより、部品の噛み合わせだけでは不十分な隙間を埋めることが可能となっています。
しかし、石鹸やハンドソープ等の洗剤を使用してしまうと、それらに含まれる洗浄成分により老化防止剤まで流れてしまい、ゴムのヒビ割れや劣化を促進させてしまうのです。
ひび割れや劣化により縮んでしまったゴムでは浸水を防ぐことは出来ませんので、結果的に防水機能の低下に繋がってしまいます。
それでは最近の主流となっている、キャップレスの防水スマホであれば洗剤で洗っても大丈夫なのでしょうか?
両親媒性分子の影響
キャップレスの防水スマホであっても、石鹸やハンドソープを使用してしまうと防水機能が働かない可能性があります。
実は石鹸やハンドソープ等の洗剤には、両親媒性分子(界面活性剤)と言う成分が含まれており、この成分により水とは異なった表面張力を保持してしまいます。
その結果、本来の真水であれば浸水を防げるデバイスであっても、洗剤を含んだ水であれば浸水してしまう可能性が高くなると言うことです。
キャップレスでゴムの劣化が無いからと言って、安易に石鹸やハンドソープで洗ってしまうと故障の原因となってしまうので注意してください。
まとめ
先にお伝えした内容から、メーカーより「洗剤で洗っても大丈夫」と太鼓判を押されているデバイス以外は洗わないようにしましょう。
洗ったその時は大丈夫でもゴムの劣化が早まってしまったり、両親媒性分子の影響で水がデバイス内部に侵入し、基盤に錆が発生してしまう可能性もあります。
どうしてもデバイスの汚れが気になった際には専用のクリーナーで清掃するか、アルコールを含ませた柔らかい布などで軽く拭く程度にしておきましょう。
端末を清潔に保ちたいが為に故障を招いてしまっては本末転倒です。適切な方法でデバイスを管理し、長く愛用していきましょう。
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