先日からiPhoneおよびiPad等のiOS端末を狙った「YJSNPI」(通称野獣先輩ウイルス)が流行しており、誤って感染してしまった端末は複数の人の顔のアイコンが自動で生成され、削除することが不可能となっています。
中には、面白がってわざとウイルスに感染する人もいますが、今回はそんな「YJSNPI」(野獣先輩ウイルス)の削除方法や感染した場合の症状についてご紹介していと思います。煩わしいアイコンを削除して、快適なiPhoneを取り戻しましょう!
iPhoneが野獣先輩ウイルスに感染した場合の症状は?
症状は野獣先輩のアイコンが表示されるのみとなっており、悪質ではあるものの他のデバイスに感染が広がるなどの大きな被害が出ることはないでしょう。(野獣先輩をご存知無い方はこちら)
野獣先輩ウイルスに感染してしまったiPhoneは画像のように、野獣先輩の写真でホーム画面が埋め尽くされてしまいます。(肖像権に抵触しないためモザイク加工をおこなっておりますが、実際はモザイクが無く人の顔が確認できるようなアイコンとなっています)
生成された野獣先輩のアイコンは既存アプリの上にも覆いかぶさるように表示され、操作の際に非常に邪魔になるのは言うまでもありません。ちょっと面白いけど・・。
そして、生成されてしまった野獣先輩のアイコンは削除不可能となっており、よく見ると構成プロファイルダウンロード時にも削除を許可していないことがわかります。
野獣先輩ウイルスをダウンロードする感染経路とは?
構成プロファイルってなんぞ?って話ですが、通常通りiPhoneを使用している人にとっては関わりの無いお話です。なかなか一般使用で構成プロファイルをダウンロードする機会ってないですからね。あるとすれば、初期設定時にキャリアからダウンロードするくらいでしょう。
それでは何故、普段行わないような動作を行って感染する人が多かったのかと言うとiPhoneを脱獄するためのファイルとして提供されていたからです。「このファイルがあればiPhoneを脱獄されられるぜ!」って感じに騙されてしまったんですね~。
まぁそうでもしないと、ネット経由の怪しげな構成プロファイルなんてダウンロードしませんよね~。iPhoneの脱獄ってなんぞ?って人はこちらを参考にしてください。
誤ってダウンロードしてしまった背景には脱獄と言うものがあったので、自業自得と言ってしまえばそれまでですが、感染したウイルスがアイコンが表示されるだけで他の人に被害を広げないものだったことが唯一の救いでしょう。
ちなみに、このウイルスの作成者は大阪府高槻市に済む14歳の男子高校生です。小学生の頃にパソコン教室に参加したことがキッカケで、以降パソコンにどんどんのめり込んでいったそうです。ウイルス作成後はメルカリでこのウイルスの入手情報売買も行っていたようです。
ただ、もちろんその男子高校生はランサムウェアの作成による不正司令電磁的記録作成などの容疑で逮捕されました。せっかくそこそこ知識があるのに勿体無いですね。
野獣先輩ウイルスの消し方は?
「誤って(面白がって)ダウンロードしてしまった!」という方は、下記の手順で削除を行えます。ちなみにちょっとだけ面倒で、パソコンがなければ削除できませんので悪しからず。
今回紹介する方法はMACのPCを使った削除手順です。Windowsを使った削除手順は知りません。ゴメンナサイ。でも削除のための構成ユーティリティは紹介しておきますね。
野獣先輩のアイコンを削除するためには、事前にパソコン側でソフトウェアのインストールが必要となっていますので下記からどうぞです。(使用するパソコンのOSにより必要なソフトウェアが異なりますのでご注意下さい)
上記のファイルがダウンロード出来ているという前提でお話を進めさせていただきます。あと、削除手順を誤ると最悪の場合デバイスが文鎮化してしまいますので、実行は自己責任でお願いします。
【削除手順-Mac-】
- Macとデバイスを接続
- スマートデバイス側の画面に「このコンピュータを信頼しますか?」とのポップアップが表示された場合には「信頼」をタップ
- パソコン側で先程ダウンロードした「Apple Configurator 2」を開く
- 「iGameguardian」というファイルを削除する
以上の手順で削除が行えるはずです。とても簡単ですね。時間にして5分もあれば消し去ることが出来るでしょう。
こんな感じで解決策をブログやサイトに載せているところも少なからずありますので、面白半分でわざと感染する人も居るようですよ。
野獣先輩ウイルスのかかり方から学べること
今回のようにお遊び程度のウイルスであれば大きな問題ありませんが、デバイスに保存されているIDやパスワード、クレジットカードの情報を抜き取られてしまえば、笑い話では済まなくなってしまいます。
今後も同様の手口に騙されないために、構成プロファイルをインストールする際に必ず確認いただきたい箇所があります。
構成プロファイルインストール確認時には「署名者」や「説明」、「内容」といった情報が記載されたページが表示されるのですが、そちらの「署名者」の項目が未署名となっている場合には怪しいと疑って下さい。
未署名の場合は本当にそのURLで合っているか、接続元のサイトは信頼できるサイトか、などを再度確認することを勧めます。
今後も色々な手口でウイルスを拡散させようとする悪意を持ったユーザーが登場するのは間違いないでしょう。その時に少しでも怪しいと感じたら、そのまま進んでしまわずに一呼吸を置き、冷静に対処を行いましょう。
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